アークティック・デザイン

自然と革新の融合

世界で最も美しい美術館ビルドムセアット(Bildmuseet)

スウェーデンのアートやデザインを語るとき、単にイケアやミニマリズムと関連付けるだけでは十分ではありません。探ればもっと奥深いものがあります。

アークティック・スウェーデン(スウェーデンの北極地域)は、自然の美しさではよく知られていますが、魅力的なアートやデザインがあることはあまり知られていません。大学都市ウメオ (Umeå)には、世界で最も美しい美術館の一つといわれる現代美術館のビルドムセアット(Bildmuseet) や、ヨーロッパのベスト彫刻公園の一つといわれるスクルプチュールパルケン(Skulpturparken)があります。これらはぜひ訪れてほしい施設です。また、ウメオ大学が誇る芸術キャンパスには、ウメオ大学建築学校(Arkitekthögskolan=Umeå School of Architecture)、ウメオ大学デザイン研究所(Designhögskolan=Umeå Institute of Design)、ウメオ大学ファインアート学院(Konsthögskolan=Umeå Academy of Fine Arts)などがあり、将来のクリエイティブ人材を育てています。

スウェーデンの北極地域の人々がどこからインスピレーションを得ているのか、答えを見つけるのはそれほど難しいことではないでしょう。まず、これだけの自然に囲まれていれば、ウールや白樺、木材など、ハンディクラフトの材料には事欠きません。そして厳しい冬の間、この地域の人々は室内にこもっていることが多く、こうした環境が気晴らしに何か新しいものを創ってみようという気にさせるのです。だからアークティック・スウェーデンの手工芸の匠たちは、自然のものと革新的なデザインの組み合わを好むといわれています。

自然のほかにも、文化や伝統がインスピレーションの源泉になっています。北方圏はサーミの人々の故郷です。サーミ系のアーティストやデザイナーは、モダンな感性を加味しつつも、伝統的なアートスタイルや手工芸の技術を作品に吹き込んでいるのです。

しかし、アークティック・スウェーデンでは、伝統的な意味合いでのアートやデザインだけが優れているわけではありません。ゲームデザインのスタートアップのようなデジタルデザインの会社も、近年台頭してきています。これは、アークティック・スウェーデンの創造的精神が芸術性やイノベーションを新たな次元へと導いている証です。

アークティック・スウェーデンの桶